「あんのこと」という映画、みなさんはご存じですか?
2024年6月7日公開の映画です。
公開してからも話題となっており、2024年7月9日のムビコレ【公式】のX投稿によりますと、興行収入が1億円を突破したそうです。
主役は、2024年1月にTBSで放送されたドラマ「不適切にもほどがある」の順子役で話題となった河合優実さんが香川杏役です。
また杏に更生の支援をする刑事役に佐藤二朗さん、二人を取材する記者役に稲垣吾郎さんと実力のある方々で脇を固めています。
「あんのこと」の映画は、実話なのか、元ネタとなった新聞記事について、犯人はいるのか、どんなあらすじなのかが気になりますよね。
2020年に日本で実際に起きたパンデミックの最中の事件を題材に、入江悠監督がメガホンを取った作品ということでその内容について紐解いていきたいと思います。
映画の元ネタとなった新聞記事の事件とは?
また実話はどんな内容なのか、事件には犯人がいるのか、映画のあらすじについても詳しく紹介します。
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Contents
あんのことの新聞記事は実話?
この映画は、実話にもとづいて作られた作品です。
映画の主人公のモデルとなったのは、朝日新聞の記事に載った一人の少女。
「ハナ」さん。名前は仮名です。
小さい頃から母親の虐待を受け、薬物依存で苦しみながらも生活を続けていた少女。
そんな彼女が介護福祉士になりたいと夢を持ち、夜間中学に入り学ぼうとしていたところ、
コロナ渦になり、前途を阻まれてしまい、2020年の春に25歳という若さで命を絶ってしまったのです。
小さく書かれていた記事を見たときに、入江監督は衝撃を受け、作品を見てもらうことで「コロナ渦でかんじた息苦しさを残したかった」と語っています。
監督は、コロナ渦の中、二人の友人を亡くした現実に、親しい人が精神的にも肉体的にも追い込まれるような状態に気づくことができなかったことにショックを受け、モデルになった25歳の女性が感じたことを知ることによって少しでも友人二人の気持ちに近づけるかもしれないと思ったそうです。
実際の新聞記事の文面がどういったものだったのかは、はっきりと明かされてはいません。
その記事がフューチャーされ、世に出てくることはあるのでしょうか?
あんのことの新聞記事の実話から見えるものは?
実際に記者が記事にしなければ、知ることもなかったかもしれない内容がそこには書かれていました。
たまたま、その記事を目にした監督が世に伝えなければいけない使命感を感じたのではないかと思います。
社会の歪みを隠さず伝えること、生きようとする強い意志や彼女の目に映った美しいものたち。
創造だけではなく、リアルな取材から当時のことを再現するといった中にこの映画の持つメッセージを感じています。
あんのことの新聞記事の犯人は?
新聞記事の内容は、壮絶な人生を生きたある女性の人生を綴った実話でした。
貧困家庭で虐待を受けながら育った彼女のもとに手を差し伸べた刑事の支援もあり、薬物依存から少しずつ立ち直っていく様を記者が取材していたそうです。
その間にコロナが日本中に広まり、彼女との連絡が取れなくなって、彼女のことを探していたところ彼女が亡くなっていたという事実を知ったようです。
彼女は自ら命を絶ったということがわかっています。
事件というと犯人がいるような感じがしますが、犯人は、存在しませんでした。
あんのことの新聞記事の内容は?
新聞記事の詳細は、明らかにされていませんが、記者が取材をして記事にしたそうです。
ハナ(仮名)は、幼い頃から母親の暴力を受け、小学校の3年生で不登校になりました。
そして11歳ぐらいの頃から、母親に売春をするように言われ、幼い年齢にもかかわらず、体を売って生活をしており、14歳の頃には、薬物依存の状態に。
そんな中で、薬物依存から抜け出すための自助グループの刑事が、ハナの存在を知り、手を差し伸べる。
また彼女を気にかけて声をかけてくれる新聞記者との出会いも彼女に光をもたらしました。
中学1年の頃、ハナは、5回ほど学校に行きましたが、ほぼ不登校だったため、勉強をする機会はなかったのです。
そんな彼女が周りに助けられ、薬物を絶つことができ、初めて高齢者のお世話をする介護福祉士を目指したいという夢を持つようになりました。
ですが、その頃、コロナ渦に日本中が包まれ、状況が変わり、思い描いていた未来への道が次々と閉ざされていったのです。
そして2020年、25歳の春、彼女は自らの命を絶った。
新聞記事にどこまで、どのように書かれていたかというのは、はっきりしていないのですが、その記事を書いた新聞記者に取材をし、そのお話を元にこの映画の「香川杏(かがわあん)」の物語を作り上げていったそうです。
あんのことの新聞記事に元ネタはある?
新聞記事の中の女性の実話を元に作られた映画ではありますが、それは彼女一人のことを描いたわけではなく、ニュースにも新聞にも載らないけれど、同じような苦しみや現実を過ごしてきた人がたくさんいるということを杏の人物像に乗せて表現しています。
実際に日本で起きている社会の問題をこのまま忘れてはいけないという作り手の思いが込められた作品だと私は感じています。
あんのことの新聞記事を元ネタにして伝えたかったことは?
コロナ渦の数年間に亡くなった人も多く、あの頃に監督自身も息苦しさを感じていたそうです。
当時、亡くなった友人たちが心に抱いていた孤独や絶望の感情をこの世に残したい。
杏というひとりの女性の物語の中で、杏だけではなく、その時代を生きた人々の証を残したいと監督は思ったそうです。
コロナ渦により、外出が制限されたり、仕事を失う人も多かったことは、知っています。
ですが、もっと過酷な状況を生きる人たちがいたことをどれだけの人が知っていたでしょうか。
自分のことで精一杯で、弱者に目を向ける余裕もなかったのではないでしょうか。
私もその一人です。
2020年にこの日本で起きていた本当のことを伝えるため、忘れないため、考えるために作られた作品と言えるでしょう。
あんのことの映画のあらすじ
映画の主人公の杏の年齢は、21歳。
幼少期より、母親の虐待を受け、義務教育もままならない環境で育った。
祖母と母親と暮らす団地の部屋の中は、足の踏み場もなく、ごみの山の中。
小学校4年生で不登校に。
12歳の頃、母親に売春をするよう強制され、生活は荒れ果てていた。
そして薬物を常習し荒んだ日々を過ごしていた。
そんな中、ある刑事と雑誌記者との出会いで彼女が変化し始める。
薬物から更生する自助グループに参加し、薬物を絶つことでき、茶色かった髪の毛を黒色に染め、介護の仕事をしながら、夜間の中学に通い、新たな生活を送り始めた。
絶望しかない日々から生きようとする彼女の意志が芽生えた。
そんな中、新型コロナウィルスが日本を襲った。彼女に差し始めていた光が、また暗闇に飲み込まれていく。
杏が通っていた自助グループが閉鎖されて、介護の仕事も出来なくなり、通っていた夜間学校も休校となった。
せっかく繋がった細いけれども杏にとって大切な糸が次々に断ち切られ、杏は孤立した。
そして杏は、自らこの世を去る行動を取る。
孤立という言葉よりもっともっと深い孤独感を誰にも伝えられなかった。
そんな印象があります。
あんのことのあらすじから感じ取ることができる社会問題は?
新聞のほんの小さな記事の中に実話なのだけれど、人生のドラマがあった。
それを取り上げて映画にすることによって、コロナ渦の恐怖やその中に置かれていた自分や友達、社会全体、その日々を忘れてはいけない。見ないでいたらそれにすら気づかずに生きてしまう。
そうではなく、虐待や貧困、薬物依存など様々な社会問題に目を向けるきっかけを伝えてくれているように思います。
また過酷で残酷で悲惨な出来事ではあるのですが、今まで生きてきて、大人を信用できなかった杏が、何の見返りも必要とせず、杏をありのまま受け入れてくれる刑事に少しずつ心を開き、更生していったという事実も伝えています。コロナがなかったら、杏は、もしかしたら幸せになることができたかもしれないのです。
そこには、社会とのつながり、人間の温かみがあったから。
繋がりを絶たれる怖さも胸に来るものがあります。
目を背けたくなる現実が、そこにあるということ。それは、日本だけではなく、世界中で起きている自然災害や、戦争、紛争なども一緒ですよね。尊い命を、家族を、友人を想いたくなりました。
まとめ
あんのことの新聞記事は実話?犯人や元ネタ、映画のあらすじを詳しくご紹介しました。あんのことという映画が描かれることになったきっかけは、2020年の新聞の小さな記事でした。
それは、実話でしたが入江監督がその実話に目を向けなければこの事実を知る人は、当時新聞を読んだ人とその女性を知っている家族や周りの人だけだったかもしれません。
事件というわけではないので、犯人も存在しません。
ですが、これは社会問題であり、日本全体が見逃してはいけない現状ではないでしょうか。
この映画が話題となり、世の中で救いの手を求めている少年少女を助けられる手段が増えたり、相談できる場所が増えたりすることを願いたいです。
実話である新聞記事の中の女性に沢山の人の人生を重ね、作られた作品を世界中の人に見てほしいと思いました。
そして、今を生きている自分たちがこの社会を変えていくために何ができるのか、少しでも手助けになれることはないのか、一人ひとりが考えることが出来るきっかけになればと思います。
あんのことの新聞記事は実話なのか、犯人や元ネタ、映画のあらすじをご紹介しました。
ぜひ皆さんも映画館に足を運んでいただきたと思います。
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